進め!
お金?
1万円のコースよりも
大衆酒場の五軒が素晴らしい
大将と飲む酒が素晴らしい
たくさんの人と飲む酒が素晴らしい
だから今日も財布は空っぽさ
いのちと向き合うこと
ちいさな2つの瞳。その輝きが消えた。
前日は夢で何度もうなされた。
覚えてるのは彼女のいなくなった部屋がとても広くなって、真っ暗な中で掃除をしていた。外も暗くてどんよりして、とても悲しくて怖かった。
起きたら現実が待っていた。彼女はいつもより良く鳴いた。よく動いていた。
まだ引き返せる。そう思うとたまらなくなった。
毎日されていた注射だけど、今日のは違った。2分後には眠りにつき、そしてそのまま覚めることはなかった。
眠っている彼女の血管に私が薬を入れた。入れていく間に心臓の鼓動は止まった。
うつろな瞳はもうどこも見ていなかった。
何度も何度も話し合って決めたこと。
助からないいのちは悲しいけれど、消さねばならないいのちは苦しい。
電車のつり革につかまっているのに、思い返してしまった。
ただ、ただ、涙が止まらなくなった。
そして、巡る
少しずつ隙間から風が吹く。
扉の向こうに違う空気が流れてることに気づく。
気づいてしまった以上、もう立ち去る以外にはないと知ってたのに。
海を想う
湿った風が東から吹いた
東の海を思い出す
あの夏を思い出す
帰りたい
帰りたい
あの日に
輝いた日に。
朝霧
しっとりと、ほの明るい静寂の世界
何も考えず
ただ
歩く
新宝島
そっか。
宝島は愛する人のことだと。
今更(笑)